おばちゃんひとり旅ブログ

協調性ゼロの 営業ウーマンが、週末+αで日本とアジアのごくごく限られた場所をしつこく訪問。
ケチケチ旅行の極意を学び、なんでもない風景の中から「なんだコリャ!」とオドロくものを見つける小さな旅の連続を書き綴ってみました。

2018年暮れ 台北にて 北投温泉からの迪化街

MRT北投駅から北投温泉行きの電車に乗る。

10分間隔で温泉最寄駅との間を折返し運転しているらしい。

北投駅で一斉に降りる乗客も、電車の中もほんのり硫黄の匂いがする。

新北投駅到着後、5分ほど歩いて、目指す龍乃湯到着。



新北投駅から龍乃湯に向かう道。

雰囲気は黒川温泉に似ているかな?


温泉に備えて、途中のコンビニで水とおにぎり購入。

歩きながら食べる。

龍乃湯の受付に行ってみるとかなりの待ちが出ている。今呼ばれているのが35番で、私は48番。30分くらい待ってやっと名前を呼ばれる。


すごかった。

何がって、お湯が熱すぎて。

 事前のネット情報で相当熱いとは知っていたけれど、「まあ、熱いとは言ってもこちとら別府の熱さに慣れてるから、そこまでないやろ。」と、タカをくくっていたところもあったのだが、別次元の熱さ

四畳半くらいのあつ湯(46.3度!)と、その三分の一くらいの狭さのぬる湯(それでも42.5度とか)があって、私が入った時はぬる湯の狭いところにお子さんも含め10人以上がぎゅうぎゅうづめで入っていて、あつ湯には4~5人が身じろぎもせず入っている状況。

しかもあつ湯組のうち3人ばかりは浴槽のふちに腰掛けている。

※別府だったらすぐ怒られるパターンだ。

そして、湯船の周りにぐるっとお風呂イスが並べてあって、そこに腰掛けて涼んでいる人の方が断然多く、15人くらい。

みんな熱すぎてじっと入っていられないとネットで書いてあったが、ホントらしい。

体をしっかりシャワーで洗って、湯船に浸かってみたけれど、「アツーッ!」と、心の中で叫んで5秒も入っていられなかった。ハアハア。

お風呂イス組の末席でいったん体を冷まして、再度チャレンジ。

今度は体が覚悟したのか何とか入れて、それでも2分が限度。

湯船で体を少しでも動かすとお湯が動いてしまい、熱いのが直撃してきて周りの人にも迷惑をかけるからかみんなじっとしているわけだ。

ほかのおばちゃんたちも同様の行動パターンで、カラスの行水状態。

釜山の健康ランドの温泉だと、お子様だけでなくおばちゃんたちもバタ足したりしているけれど、ここはとてもそんな段ではない。

だが、、そんな中、ひとりのおば(あ)ちゃんだけは肩までしっかりとあつ湯に浸かったまま何か大声で喋っている。

まわりのおばちゃんたちに何か説教しているような感じ。すでにお湯の中で煮えてんじゃないか?と思うくらい長く浸かってから上がった姿を見たけれど、肌が真っ赤になっているわけでもなく、ふつうにスタスタと洗い場の方に歩いて行った。

髪はほとんど白髪なのに、肌のツルツル感とハリが半端なかった。温泉効果か?


そうやって入ったり出たりを3回ばかり繰り返して早々に上がった。

修行のような入浴だったが、上がったあとのスッキリ感も半端なく、帰る頃にはまた来たいとおもった。


帰りに駅近くのファストフード店でさつまいものフライドポテトを食べる。

そこまで甘くはないが、優しいお味。

勢いがついてしまい、そのままフラフラと麺のお店にも吸い込まれ、招牌乾意麺というまぜそば的な麺も食べる。

こちらは小ぶりな丼に入っていたので、はしごしてしまったが何とか両方で1食分くらいの量におさまった。





龍乃湯

昭和天皇が皇太子時代に入られたという由緒ある温泉。

周りの他の温泉と違って、日本と同じくハダカで入る。


ミネラルウォーター、たけのこご飯おにぎり 55TWD

北投温泉 龍乃湯 150TWD


さつまいもフライドポテト55TWD



まぜそば的な、招牌乾意麺 35



お店の外観


いったんゲストハウスに戻って休憩しようと思っていたが、明日行こうと思っていたお茶問屋さんが途中の駅近くにあることに気づき、急遽途中下車して向かうことにする。

ここ数年、暮れと7月に行くことにしている「林茂森茶行」は、元々兄弟で切り盛りしていた老舗の店だったが、数年前に仲違いしてしまい、以後 兄と弟それぞれが店を構えているという、京都のどこぞで聞いたことがあるような話で、しかも2軒の店がほぼ隣同志という近さ。

私がいつも行くのは弟さんの方の店で、現在店を回しているのはその息子さんたち。

私の担当はお兄さんの方のようだが、兄弟どちらも日本語がほぼネイティブなので、お茶のテイストについてかなり感覚的な質問をしてもほぼ納得がいく答えがもらえて助かるし、信頼の置ける店と思って通っている。

あれこれ無理に勧めてくることもなく、淡々と誠実にやってくれる感じなのがとても良い。

試飲は毎回1種類までと決まっているため、なるべく今まで飲んだことがないものを試すことにしている。

今回は2種類ある「台湾蜜香紅茶」のうち、天然のシナモンに近い香りが特徴というものを試飲させてもらったが、前回買ったマイルドなほうが好みだったのでそっちにする。

年末の書き入れ時だからか、兄弟、お父さん、4〜5人の店員さん(全員なぜか小柄なおじさん)がフルで接客中。お客も多く試飲のテーブルも満員だった。

そのほか「文山包種茶」、「高山烏龍茶」を購入、台北ナビの掲載ページを見せるとおまけのお茶も貰えるので、遠慮なくいただく。


お茶屋さんを出てそのまま迪化街まで20分くらいかけて歩く。

すでに日は傾いて、新暦ではあるものの大晦日らしい雰囲気が漂い始めていて、迪化街の中にある廟にはお詣りの人がわんさか詰めかけ出している。

こちらも、ここ2年ばかりお世話になっている、「静慧」という生薬と乾物全般のお店を訪ね、からすみ、フルーツティー、ドライレモン、紅花、蝶豆花茶などを買い込む。

ここのからすみはいい感じに生っぽくて好きだ。フルーツティーは、ドライフルーツをダイスにカットしてあるもので、紅茶を入れる時一緒にポットに入れると、濃厚なフルーツの香りと味でしあわせな気分になるのでいつも買うことにしている。ドライレモンは珍しかったので試食させてもらったら結構甘いので、「この甘みは何でつけているんですか?」とお店のおじさんに聞いてみると、自然の甘さだとのこと。レモンが甘い?と思ってきいてみると、完熟したレモンは甘くなるらしく、そういうものを使っていると説明してくれた。(ほんまかいな?)とおもいつつもおいしかったのでよしとして購入。

それにしても紅花、高かったー。

よく行く薬膳のお店で紅花がブレンドされたお茶を時々飲むんだけれど、「よし!これであのブレンド茶の材料が全部うちに揃った!」と、安心。(なにが安心?) 蝶豆花茶は目の疲れにいいらしい。

帰りに「気持ち…ね」と、おじさんが黒糖と干し梅の飴をひとつかみおまけしてくれようとしたが、前回もらって微妙な味だったので、もらうくせにずーずーしいなとは思いつつ、「この飴前にも貰いましたがあんまり好きじゃない。」と言ってみたら、のど飴に替えてくれた。

おじさんありがとう。