2016 真夏の台北④
いつかはやるだろうと思っていたが、とうとうやってしまった。
パスポートを無くしてしまった。
前日の夜、ゲストハウスのチェックインで出したのは覚えていて、その後荷物の整理をする時に、ロッカーに入れる荷物と手元に置く荷物に分けた時、どっちに入れたかあたりから記憶に無い。
夜になって、凍頂烏龍茶を買いにお茶問屋さんに出かけようと思った時に「そう言えば‥」と思い、パスポートを探したところ、
うん?
無いかも‥
まさか。
ロッカーだよな。
‥と、ロッカーの中を探すが、
‥やっぱり無い。
お茶屋さんどころでは無い。
ベッドに戻って、布団や枕もひっくり返してみるが、
‥無い。
当然ながら最悪のことを考え始める。
パスポート再発行をするにも、明日は日曜だから大使館は多分休み。
そうすると、手続きや何やかやで月曜の飛行機には到底乗れそうになく、火曜の出勤は絶望的‥
もっと悪いことを考えると、誰かがパスポートを拾って悪用したら‥
などなど考えつつ、もしかして誰かがゲストハウスの中で拾ってフロントに届けてくれているってこともあるかも‥ と、一縷の望みを持ってフロントに行った。
スタッフは、「ニーハオ!」と楽しげに声をかけてきてくれた。
「ああ、やっぱりここにあるわけ無いよな。」と思いつつ、恐る恐る「パスポートを無くしたみたいなんです‥」と切り出した途端、女性スタッフが、「これですか!」と指差したのは、私のパスポート。
歯みがきセットやタオルなどの忘れ物と並んで、フロントのカウンターの上に私の赤いパスポートがあった。そして本人確認などほとんど無しで簡単に渡してくれた。
いやー、一体ゲストハウスのどこで無くしたんだろう、拾ってくれたのはどんな方なんだろう、まずはお礼が言いたい。と思って女性スタッフに聞いたら、「知りません‥」
他のスタッフと何か話したのちに私のところにきて、「チェックインの時に返し忘れたみたいです。」
ええええ!
そういう時って取りに来るまでそのままにしておくんかい!
無くしたと気付いた瞬間から、本人は生きた心地がしないもんだろう、普通は。
返してもらっていないのをすぐ気づかなかった私もうっかりなんだけど、ここのスタッフもかなりテキトーだなぁ。
しかも、返すにあたって本人確認ほぼなしってどういうこと?
第三者が成りすましで受け取るってこともあるよね。
まあ、仕事でもないし、帰ってきたことで良しとすることにした。
すっかり外は暗くなっていたが、気を取り直してお茶問屋さんに出かけた。
お茶問屋さんでは店主の息子さんが接客してくれた。
30代半ばくらいの背が高くてロン毛のにいちゃんだが、日本語堪能、恐ろしくテキパキとしており、お茶についての説明も自信に満ち溢れていて頼り甲斐がある感じ。試飲用のお茶を入れる手さばきも無駄がなく所作が美しい。
にいちゃんが大きな缶からお茶を掬う
にいちゃんが持ち帰り用の真空パック詰め中
ここで試飲
凍頂烏龍茶の高級品は高山烏龍茶と言うらしい。産地の標高が高いほど高級品
問屋さんらしくお茶の缶や大きな袋がずらりと並んでいる
こんな跡継ぎがいれば当分安泰だろうと思ったら、ネット情報によるとこのにいちゃんは長男で、下にこれまた頼もしい弟もいて、2人で店を切り盛りしているらしい。
脈々と続く磐石な同族経営とみた。お目当ての凍頂烏龍茶はさすが問屋さん、ピンからキリまで8種類くらいもあったが、せっかくなので上等を試飲させてもらって購入。
TWD 100 = JPY 332.56
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